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2022.01.26

コスギーズ!(NECレッドロケッツ 梶原健さん・重田知穂さん)

取材記事

コスギーズ!とは…

利便性や新しさだけでなく、豊かな自然、古きよき文化・街並みもある武蔵小杉は

「変わりゆく楽しさと、変わらない温かさ」が共存する素晴らしい街です。

そんな武蔵小杉の街の魅力をお届けするべく、この企画では街づくりに携わり、

活躍している人をご紹介していきます!

 

第3回目となる今回は、地元のバレーボール女子チーム・NECレッドロケッツから、スポーツビジネス推進本部の梶原健(かじはらたけし)代表と、広報の重田知穂(しげたちほ)さんに登場していただきました。日本電気株式会社(NEC)玉川事業場の部活動として始まったNECレッドロケッツですが、2021年6月に、ラグビーチーム・NECグリーンロケッツ東葛(千葉県)とともに「リブランディング」に着手し、地域密着型としても活動しています。今回は、その思いに迫りました。

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(左から)インタビューに応じてくださった梶原さんと重田さん

 

「自分たちだけでは決してロケットの形にすらなれない」エンブレムに込めた思い

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梶原さんは2021年6月に現職に就任

 

梶原さんは、プロバスケットボールチームやプロサッカークラブなどで地域密着経営を手がけてきた人物。NECレッドロケッツは、そんな実績ある梶原さんのもとでリブランディングを進めています。「より地域と関わりを持ちながら、地域の活性化や青少年の健全な育成に寄与していくようなチーム作りをしています」と話します。

 

その中でまず行ったことが、ロゴマークの刷新。NECの象徴である「タクト(オーケストラの指揮棒)」を中心に、チームとサポーター、コミュニティを表す三層のラインがロケットをかたどっています。「地域やファンの皆さんと一体となってはじめて、我々のロケットは飛び立つことができます。自分たちだけでは決してロケットの形にすらなれません」。エンブレムには、地域に根差し、地域の人に必要とされ、愛されるチームになりたいというチームの思いが込められているのです。

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刷新されたエンブレム=NECレッドロケッツ提供

 

地域の「ハブ」になることもビジョンの一つ。ともにロケットを形作る川崎市内の企業や行政、市民をつなげ、コミュニケーションの活発化を目指しているといいます。「例えば、週末にNECレッドロケッツの試合があったら、月曜日に学校で試合の結果が話題になったり、企業の朝礼のネタになったり。チームに関わる様々なことをコミュニケーションのツールにしていただきたい。我々に関わる人は同じロケットに乗り込むクルーです。仲間をたくさん集めて、より遠くに飛べるような形にしていきたいですね」と梶原さん。

 

試合後に観客同士で商店街の店舗で勝利を分かち合えるような仕掛けづくりも検討しているそうです。「地域の商店街に愛着を持つきっかけにもなると思います。とどろきアリーナは約5,000人を収容できるので、この集客の機会をいかしていきたいです。商店街の皆さんのアイデアもいただきながら実現できればいいですね」

 

地域交流は選手にとっても「パワーをもらえる場」

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地域の子どもたちとのオンライン交流会=NECレッドロケッツ提供

 

平間銀座商店街や平間小学校、武蔵小杉駅周辺の商業施設などとの清掃活動や、中原区役所と共催の子ども向けバレーボール教室など、地域住民と交流する機会も多数あり、オフシーズンは必ず選手が参加しています。地域活動は選手にとっても貴重な機会です。

 

広報の重田さんが選手にインタビューをする中で、『地域の人を身近に感じられた』という声が上がることもあるといいます。

 

毎年恒例のバレーボール教室は、昨年新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になりましたが、「交流の機会を無くしたくない」と、代替としてオンラインでの交流会が実現。子どもたちと選手がオンラインでつながり、事前に集めていた質問に選手一人ひとりが回答しました。重田さんは「バレーボール教室は地域の子どもたちに喜んでもらえるし、選手にとってもパワーをもらえる機会。昨年は緊急事態宣言が延長された時期だったので迷いましたが、中原区役所のご協力でオンライン交流会という形で行うことができて良かったです」と笑顔を見せます。「地域のおじいちゃんやおばあちゃんに選手を孫娘のように思ってもらったり、子どもたちにとってはお姉さんのように感じてもらったり。直接的だろうが間接的だろうが、選手と触れ合う機会をいかに作れるかが大切だと思っています」と梶原さん。お二人も地域交流の魅力を噛みしめている様子でした。

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平間小学校の児童との清掃活動=NECレッドロケッツ提供

 

アカデミースクール創設。「“個人”のスキルアップの場に」

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アカデミースクールの練習風景。中央の講師は元日本代表の大竹秀之さん=NECレッドロケッツ提供

 

バレーボールの競技人口を増やすこともNECレッドロケッツのビジョンの一つ。それをかなえるため、昨秋、初のアカデミースクールを開設しました。個人のスキルアップを目的に、NECレッドロケッツのOGやNECブルーロケッツ(1945年から2009年まで活動していた男子バレーボールチーム)の講師陣が指導にあたっています。「バレーボールをやりたくても、教室がなかったり指導者がいなかったり、断念する子どももいます。そういう子の受け皿になりたいですね」と梶原さん。「ただ、地域のクラブチームや部活動と生徒を取り合うことはしません。我々のアカデミースクールで個人の能力を伸ばして、所属するチームで生かしてほしいです」と思いを語ります。

 

東京・神奈川エリアで活動するV1女子所属のチームはNECレッドロケッツのみ。川崎市に限らず、県全体で育成していくことも視野に入れているそうです。

 

チームのユニフォームで赤く染まる川崎へ

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もともとはマネージャーだった重田さん。2021年から広報を務めています

 

NECレッドロケッツの地域への思いは、市民にも確実に浸透しています。その証拠に、川崎市役所と協力して毎年行っているホーム戦への市民招待枠は、昨年過去最高の申し込みがありました。梶原さんは「本当は皆さんをご招待したいのですが…。これからも、より多くの人に試合を見てもらうきっかけを作っていきたいですね」と話します。広報として日頃SNSを運用している重田さんも変化を感じているといいます。「川崎市民のフォロワーが増えていて、地域の皆さんに注目してもらえているのかなと思っています。選手もSNSを積極的に活用しているので、皆さんの応援は確実に選手に届いていますし、励みになっています」

 

地域とつながるきっかけをぐんと増やしているNECレッドロケッツ。梶原さんは「地域密着型のチームとして、地元・川崎に骨を埋めるぐらいの気持ちで活動しています。こうした気持ちを表すためにも、いつかチーム名に“川崎”と入れたいと思っています」ときっぱりと話します。重田さんは「サッカーや野球は、サポーターの皆さんがユニフォームを着たまま会場を出て、電車に乗って、お店で祝勝会をあげている、という姿をよく目にしますが、バレーボールの場合は会場でユニフォームを脱いで帰られる方が多い。いつか、ユニフォームを着ている人たちが地域に溢れるようなチームにしたいなと、ずっと思っています」と夢を語ってくれました。

 

編集後記

地域活動でお会いする選手の皆さんは気さくで親しみやすく、イベントが終わった頃には参加者とすっかり打ち解けているのが印象的でした。「ロケットのクルーを集めている」という言葉が見事に体現されています。現在は、リーグ戦真っ只中。「4月16日の決勝で必ず勝つ」と繰り返し唱えて臨んでいるそうです。皆さんもクルーの一人として、NECレッドロケッツを応援しましょう!