この街大スキ武蔵小杉

コスギーズ

武蔵小杉で活躍する人を紹介します!

2026.05.15

明治安田生命保険相互会社 山下めぐみさん

コスギーズ!とは…
利便性や新しさだけでなく、豊かな自然、古きよき文化・街並みもある武蔵小杉は「変わりゆく楽しさと、変わらない温かさ」が共存する素晴らしい街です。そんな武蔵小杉の街の魅力をお届けするべく、この企画では街づくりに携わり、活躍している人をご紹介していきます!

 

明治安田生命保険相互会社 山下めぐみさん


JR武蔵小杉駅北口すぐそばのビル「武蔵小杉タワープレイス」にサテライトスタジオを構える「かわさきFM」 その人気番組『ぐるっ人川崎』は、地元の社長さんや面白い活動をする人々を“ぐるっと”繋ぎ続け、ついに放送500回を突破した名物番組です。

その番組の立ち上げメンバーであり、長年パーソナリティとして活躍しているのが、今回お話を伺った山下めぐみさん。山下さんは明治安田生命保険相互会社の川崎東営業部に勤務しながら、武蔵小杉で開催されるイベント「まんなかフェス」の実行委員を務めるなど、この街を盛り上げるための活動を精力的にされています。

 

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今回は、山下さんがこの街に携わるようになってから約20年間の歩みを伺いつつ、武蔵小杉に対する印象の変化について詳しくお話を伺いました。

 

ラジオ番組立ち上げのきっかけとなった、とある出会い

 

今では武蔵小杉の街づくりに欠かせないキーマンの一人である山下さんですが、この街との出会いは約20年前。たまたまこのエリアの営業所に採用されたことがきっかけだと話します。

 

「私は多摩区に住んでいるので、就職をきっかけにこの街へ通い始めたことが武蔵小杉との関わりの原点でした。今でも、毎朝1時間くらいかけて通勤しているんですよ。」

今から遡ること約10年前。山下さんは、ひょんな事からコミュニティラジオ「かわさきFM」に関わることになります。

「武蔵小杉に通ううちに『かわさきFM』と出会い、とある出会いをきっかけに新しいラジオ番組を立ち上げることになったんです。そうして始まったのが、『ぐるっ人川崎』 当時は、私を含めて7人のメンバーで立ち上げました。」

 

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山下さんが仲間とともにラジオ番組を立ち上げることになった“とある出会い”とは? 詳しくお話を伺うと、まさに偶然の巡り合わせのようでした。

「とあるご縁でかわさきFMで番組を持っている方と仲良くなったのですが、ある日その方から、『今度スタジオに遊びに来て、うちの番組にゲストとして来てくれたアーティストと話してみない?』と誘っていただいて。言われるがままにスタジオに伺ったら、そのアーティストの方から『番組のスポンサーにならないか』と提案されたんです。

私は営業の仕事をしているので、スポンサーになればお客さんの誕生日をラジオの枠でお祝いするなど、プラスになることも多い。お話を伺って、正直『それもありかな』と思いました。でも、そのアーティストさんを紹介してくれた方にそのことを相談したら、『山下さん、スポンサーをするくらいなら自分で番組をやろうよ!!』と言われたんです。最初は『え、自分でやるの?』と驚きましたが、よく考えるとその方が絶対に自分の好きなようにできると考えたので、一気にスイッチが入りましたね。」

 

仕事のためだけでなく、自分自身を表現するためのツールとしてラジオをスタートさせた山下さん。しかし、10年前のスタート当初、周囲からの反応は決して温かいものばかりではありませんでした。

「当時のコミュニティFMの番組枠は、今みたいに埋まっていなくて。周りからは『今さらラジオなんてやってどうするの?』なんて、けっこう厳しいことも言われました。でも、『せっかくコミュニティFMという場があるんだから、何と言われても楽しく発信してみようよ』と。そう思ってやり始めたのがすべての始まりで

した。」

 

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大人も子どもも楽しめる場所をつくりたい

 

ラジオという媒体、そして地域との交流を通して、山下さんは街の表情が変わっていくのを肌で感じてきたと話します。

「(初めてこの街に来た)20年前はまだタワマンなんて建っていなかったですし、今の武蔵小杉とは180度違う景色でした。駅を出ると2階建てのショッピングモールがあって、その脇を通り抜けて営業所に行く……。今の『サードアベニュー(Kosugi 3rd Avenue)』の前の道路あたりに弊社の自社ビルが建っていたんです。

ここ最近はとても綺麗な街になったと感じる一方で、“場所”がなくなりつつあることで、街の子供たちの様子が少し変わってきたな、とも思いました。その気付きが、後に『まんなかフェス』を立ち上げる大きなきっかけになったんです。」

「まんなかフェス」とは、川崎市在住の女性たちが中心となって開催される、“大人も子どもものびのび楽しめる”フェス。毎回武蔵小杉駅周辺で開催され、今回で9年目。この大きなイベントが生まれた背景には、再開発が進む武蔵小杉の街で見聞きしていた、ある違和感があったと言います。

 

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「再開発で移り住んできた方々と接する中で、タワマンで育つ子供たちの環境が気になり始めました。ランチをしているママたちが習い事の掛け持ちの話ばかりしていたり、近くに遊び場がないから、マンションの共有部分で騒いでしまったり……。そんな話を聞くうちに、子供たちが『本当の意味で楽しむ場』に関われなくなっているのではないか、と強く思うようになったんです。」

その想いは、同じく川崎市内で活動をしている女性たちにも共鳴しました。

「梶ヶ谷にある『音の教室カリヨン』の(平松)あずささんがラジオに来てくれた時、『音楽活動を川崎から発信したい』とおっしゃったんです。そこで私が、『それなら武蔵小杉でイベントをするといいかもね』と、現在『まんなかフェス』の総合ディレクターを務める、シチューさんを紹介しました。そうしたら、あずささんのところで子供たちがのびのびと楽しんでいる姿を見て、シチューさんも『武蔵小杉でこういうことをやりたいよね』と感銘を受けたみたいで。環境をすぐに変えることはできなくても、ママも子どもも楽しい場に触れることで、それが楽しかった思い出や何かのきっかけになってほしい。そう願って、3人で『まんなかフェス』をやろうと決めたんです。」

 

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こうしてスタートした「まんなかフェス」の第1回は、コスギフェスタとの共同開催。大人も子どもも一緒になって走ったり綱引きをしたり、武蔵小杉の真ん中で運動会もしたとのこと。子育て中の女性たち自身が運営するフェスだからこそ、大きなパワーが宿っていると山下さんは話します。

「子育てで一度キャリアを離れたママたちが、『何かをきっかけに外へ出ていきたい』という想いで集まって運営しています。もともと高いスキルを持った人たちですから、準備が始まると驚くほどのパワーを発揮して! 当日、地域の人がたくさん来てくれて盛り上がっているのを見て、大変だったけれど本当にやって良かったね、とみんなで笑い合いました。来てくださった方たちの笑顔はもちろんのこと、実行委員というコミュニティができたことも、私にとって何よりの宝物です。」

 

地域での活動が、仕事にも良い影響を与えてくれた

 

地域活動にこれほどまでに情熱を注ぐ山下さんですが、その根底には、本業である保険営業に対する深い哲学があります。

「初対面の方に突然『明治安田生命の山下です。少しお話をさせてください』と言っても、100%断られるのが私たちの商売です。“保険屋さん”というだけで、壁を作られてしまうことも多いですから。でも、『ぐるっ人川崎』や地域活動を通じて私という人間を知ってもらうと、皆さんが温かく迎えてくれるんです。

ただ、地域活動の中では一切保険の話はしません。自分からセールスするのではなく、何か困ったことや相談したいことがあった時、気軽に連絡をいただければ嬉しいなと。そのスタンスでいるのですが、有難いことに(地域活動を通して知り合った方から)相談をいただくこともあります。個人的に続けていた地域での活動が、本業にも良い影響を与えてくれているなと感じますね。」

 

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山下さんのこの考え方は、『ぐるっ人川崎』の他のパーソナリティたちにも共通していると言います。

「パーソナリティは全員、全く違う分野で活躍している社長さんたち。みんな『発信としての媒体を持っている』ということが、本業にとってもプラスになっていると思います。最近はまたラジオを聴く人が増えてきているので、自分たちの活動に誇りを持って発信できる場所があるのは、本当に有難いですね。」

 

地主さんもタワマンの人も、一緒に笑える街へ

 

この街で働き、活動を始めて20年。山下さんがこの街で次に見据えているのは、かつての武蔵小杉と現在の武蔵小杉の融和です。

「昨年、まんなかフェスと緑化フェア(全国都市緑化かわさきフェア)のパレードでバス通りを歩行者天国にした時、昔から住んでいる高齢の方たちが沿道で『こういうのを待っていたのよ!』と、喜んでくれたんです。タワマンに住む人も、昔からの地主さんも、みんなが一緒に『楽しかったね』と言い合える。そんな街を挙げた大きなイベントを、パレードも含めて実現していきたいと思っています。」

 

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イベントを開催するための場所の確保や予算など、ハードルは決して低くはありません。それでも、山下さんの周りには協力したいという声が集まり始めています。

「商店街とタワマンの間に壁があるなんて話も聞きますが、実際に関わってみると、商店街の方たちも『やりたいよ!』と快く言ってくれる。ちょっとした先入観さえ解ければ、もっと面白いことができるはずです。今年は『ぐるっ人川崎』でもイベントをやる予定ですし、引き続き子どもたちの遊び場を守る活動も発信していきたい。これからもやりたいことは、たくさんあります!」

会社員として武蔵小杉に長年勤めながらも、個人としても街に飛び込み、人と人を繋ぎ続ける山下さん。お話を伺う中で、山下さんがこの街で20年かけて築き上げた信頼と、街に関わる人々への深い敬愛を感じました。

その明るく力強いエネルギーは、これからも武蔵小杉の街をより温かく、そして賑やかに照らし続けていくことでしょう。

 

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取材・文/柴田捺美

撮影/矢部ひとみ

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